VPNサーバ機能付きWi-Fiルータはどれが良いのか 2017年秋


秋も一段と深まり、新製品の発表も落ち着いてきた感じでしょうか。

自宅に置いたPCサーバに、自分や知人のみ使いたいデータを置いて、外出先からアクセスすることを想定して。

VPNサーバ機能付きのWi-Fiルータを探してみたいと思います。


VPNサーバ機能付きルータを選ぶポイント

次のポイントを評価させて頂きたいと思います。

  1. VPNサーバ機能のレベル
    • 自宅LANぜんぶにアクセスできるか
    • それとも限定的(設定が必要)かどうか
  2. VPNのプロトコルの種類
    • PPTP対応か(iOSやmacOS、v6プラス環境では接続できません)
    • IPSecやL2TP等の新しい方式に対応しているか
  3. 維持費がかかるかどうか
    • 動的DNS(DDNS)が無料のもの
    • 動的DNSが有料のもの
    • 固定IPを使えば、動的DNSは不要になります。こちらは、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)のオプション契約になります。プロバイダごとに費用がかかると思います

VPNサーバ機能付きWi-Fiルータ

アイ・オー・データ機器

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:PPTPのみ
  3. 維持費:不要。iobb.netが無料で利用可能

今年の春登場のブルーの3機種と、2013年登場の1機種が、現行機でVPNサーバに対応しているようです。

どの機種もIPv6パススルーに対応していますので、プロバイダがIPv6に対応していれば、ipv6.google.com等のIPv6サイトにアクセスすることが可能です。(プロバイダによりIPv6使用申し込みを行う必要があります。)

WN-AX1167GR/V6は「v6プラスサービス」に対応しています。「v6プラス対応の機器を使います」というかたちで、プロバイダへv6プラスの利用申し込みを行う必要があるかと思います。

こちらはIPv6サイトへ接続できるだけではなく、アクセス速度の向上が期待できますが・・・v6プラスはサーバ公開できない仕様ため、ルータをVPNサーバとして使うことはできないようです。WN-AX1167GR/V6の製品紹介ページに「※v6プラス(MAP-E)利用時は、本機能(VPNアクセス)はご利用いただけません。」と記載があります。

それと、もう1点注意があります。PPTPは、iPhone、Macから接続できないほか、外出先がv6プラスでインターネット接続している場合、自宅ルータにPPTPで接続できないようです。外出先のルータの「PPTPパススルー」を有効にしても接続できませんでした。L2TP/IPSecの場合は接続できました(実験済みです)。


BUFFALO

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:「L2TP/IPsec」または「PPTP」から選択
  3. 維持費:BuffaloダイナミックDNS(有料), DynDNS(有料), TZO(有料), No-IP(無料プラン有り)
  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:「L2TP/IPsec」または「PPTP」から選択
  3. 維持費:BuffaloダイナミックDNS(有料), DynDNS(有料), No-IP(無料プラン有り)

現行機種は、上記3機種がVPNサーバに対応しているようです。

WXR-2533DHP2の「エアステーション設定ガイド」を拝見したところ、DDNSは無料プランのあるNo-IPに対応している記述がありました。ありがたいですね!

IPv6接続動作確認済みサービス/機器一覧を拝見すると、どの機種もv6プラスに対応しているようですが・・・v6プラスで接続した場合はVPNサーバとして使用できないようです。(WXR-1901DHP3で実験済み)


NEC

10月12日発売のこちらの機種。

VPNサーバは搭載されていませんでした。

以前のNECさんのWi-Fiルータは、いくつかの機種に「リモートアクセス」機能が搭載されていましたが、最近の機種には無い模様です。残念です。


海外製VPNサーバ機能付きWi-Fiルータ

ASUS

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:PPTP
  3. 維持費: ASUS DDNS(無料)、DynDNS(有料)、TZO(有料)、No-IP(無料プラン有り)、他
  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:IPSec
  3. 維持費:ASUS DDNS(無料)、DynDNS(有料)、TZO(有料)、No-IP(無料プラン有り)、他

MU-MIMO、802.11acに対応したWi-Fiルータです。

RT-AC65Uは、斬新なデザインですね。BRT-AC828は、ビジネス向けモデルのようです。

マニュアルを拝見したところ、日本語マニュアルでしたが、設定画面は英語のようです。


NETGEAR

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN
  3. 維持費:NETGEAR DDNS(無料)、No-IP(無料プラン有り)

VPN機能付きWi-Fiルータに、とうとうゲーミングルーターが登場しました!

VPNサーバとして使用する場合、PCやスマートフォンにOpenVPNソフトウェアをインストールする必要があります。Windows、Mac、iOS、Androidに対応しています。

R8000Pは、MU-MIMO、802.11ac Wave2対応、無線通信速度は4000Mbps。有線LANポートはリンクアグリゲーション対応~2本のケーブルで2Gbpsで通信する機能もあるようです。

R9000は、MU-MIMO、802.11ac Wave2と802.11ad対応、無線通信速度は7133Mbps。リンクアグリーケーションのほか、10GbpsのSFP+に対応しています。

日本語マニュアルを拝見しましたが、設定画面の記載はなく、英語・日本語どちらかわかりませんでした。


TP-LINK

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:OpenVPN、PPTP
  3. 維持費:TP-Link DDNS(無料)、DynDNS(有料)、No-IP(無料プラン有り)

802.11ac対応のデュアルバンドWi-Fiルータです。

VPN接続はWindowsやAndroidからPPTPで接続できるほか、PCやスマートフォンにOpenVPNソフトウェアをインストールして接続する方法も選べるようです。

製品紹介ページのマニュアルを拝見したところ、クイックスタート・マニュアルは日本語、VPNの設定が書かれたリファレンス・マニュアルは英語でした。マニュアル内の画面も英語でしたが・・・日本語モードもあるのでしょうか?

※17.11.9:Archer C5400, C3150, C1200を追加し、記事を修正しました。

製品紹介ページのマニュアルを拝見したところ、英語マニュアル・英語設定画面のようでしたのでご注意下さい。


Synology

  1. VPNサーバ機能のレベル:フルアクセスが可能
  2. VPNのプロトコル:PPTP、OpenVPN、L2TP/IPSec
    VPN Plus Server利用時:WebVPN、SSL VPN、SSTP、OpenVPN、L2TP/IPSec、PPTP
  3. 維持費:QuickConnect(Synology DDNS)(無料)

MU-MIMOと802.11ac wave 2に対応したWi-Fiルータです。

L2TP/IPSec、OpenVPNに対応していますので、MacやiPhoneのVPN接続も問題なさそうです。

日本語マニュアルを拝見しましたが、設定画面の記載はなく、英語・日本語どちらかわかりませんでした。


傾向など

2017年以降国内で、新しいVPNサーバ機能付きWi-Fiルータを発表したメーカーは、アイ・オー・データ機器さんとBuffaloさんの2社になってしまいました。

一方、国内で利用可能な、海外製Wi-Fiルータが増えている傾向があります。今回から、こちらをご紹介させて頂いたかたちです。

海外製品は、MU-MIMO、802.11ac Wave2、そして802.11adといった新しい無線技術に対応した製品が登場しています。

国内製品は、近年、v6プラスに対応しているところがポイントかと思います。v6プラスは通信速度が早い反面、PPTPによるVPN接続や、UPnP等の機能が使えなくなるようです。

たとえばホテルやネットカフェ等、外出先にv6プラスが普及した場合、PPTPでご自宅へVPN接続することは難しくなりそうです。L2TP/IPsecやOpenVPNに対応したVPNルータを選択する必要があります。

ご自宅にv6プラスを導入したい場合、ルータのVPNサーバ機能そのものが使えない場合もあるようです。v6プラスとVPNサーバの両方を使いたい場合、ルータを2台併用するような工夫が必要なようです。

※18.2.28:あさんのご指摘から、表現を改めさせて頂きました。
v6プラスの普及が進むに連れて、外出先からPPTP接続はできなくなりそうです。L2TP/IPSecやOpenVPNに対応したVPNルータを選択されたほうが、外出先から安定して利用できるかと思います

新しい無線技術については、今後、国内製品の対応に期待したいと思います。

次回は来年の春ごろでしょうか。ではまた!


スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク

コメント

  1. より:

    >v6プラスの普及が進むに連れて、外出先からPPTP接続はできなくなりそうです。L2TP/IPSecやOpenVPNに対応したVPNルータを選択されたほうが、外出先から安定して利用できるかと思います。

    v6プラス環境下のルーターでは、L2TP/IPSecサーバー機能も、PPTPサーバー機能と同様使えないのではないでしょうか?
    ルーターを2台用意し、VPNサーバーとして利用する方にIPv4 PPPoEを流してあげないと。

    OpenVPNサーバー機能に関しては大丈夫なようですが、OpenVPNとv6プラス両方に対応してるルーターがないため、結局ルーターは2台必要なのだと思います。

    • hide より:

      あ様 コメント頂きまして、誠にありがとうございました。

      ご指摘の通り、v6プラス環境下では、PPTPに限らずL2TP/IPSecでもVPNサーバ機能は使えず、別途、IPv4 PPPoE用のルータを用意する必要がある認識です。

      一方、外出先でv6プラスのルータを使っていた場合を想定したのですが・・・・改めて読み返してみると、文章に問題があると思います。

      おかげさまで、その事に気づかせて頂き、記事を修正致しました。
      ご指摘の、ルータを2台用意する必要性を記載させて頂きました。

      またお気づきの事がありましたら、何卒宜しくお願い致します。